一枚で朝、昼、夕、月夜にもなる

トランスルーセントドロップ(幕)は、最高難易度のドロップとされ、いわゆる白色を生地の白さで染料を乗せないまま白を残す、水墨画の様な描き方をします。

また、通常は絵の具を使用しますが、それを一切使用せずに先程述べた「染料」だけで染めて行き、濃い色は何回も重ねて作って行きます。
いきなり濃い染料を塗ると刷毛ムラが顕著に出る為です。
提灯や走馬灯をイメージすると、何となく分かると思いますね。
白色は有りませんし、また、白く残すところに一滴でも色を落とすと消す事は出来ないので失敗作になります。

幕自体にも縫製箇所はひとつもありません。
縫製幕は当然ながら裏側から光を当てると縫製箇所は筋となって現れてしまうからです。
この様に、表からだけでは無く、裏から色々な種類の光を当てて、昼間や夕焼けを表現出来ますし、徐々に夕暮れの場面に変化させる事が出来ます。
トランスルーセント(透き通る)の名前は、その、光を透過する特性から由来しています。